2022-09-21

市中の山居より 第19回

コーヒーにCBD、ヘンでしょ?

 新語、造語、新情報が渦巻くようにマスコミに登場するので、私はマゴマゴするばかり。この間はCBDという言葉を耳にした。「なに、それ!?」TV報道によると「大麻由来のCBD」だとか。何のことか、分からない。

説明によれば、CBDを入れてコーヒーを飲むと気持ちがゆったりする、眠くなる。それが客にうけているということでした。これ、ヘンじゃない?だらり神経をシャキッとさせ眠気を追い払うカフェインがコーヒーの役目、その役目をお払い箱にしてCBDとやらを入れる。そうまでしてコーヒーを飲みたいのですから、ヘンです。

 この情報は身も心もゆったりさせたい現代人の願望を伝えているようです。ふと考えてみました。メディカルアロマセラピー効果を、です。ここでよく知られている植物を記してみます。

  1. 梅の花の香り―――前頭葉の血流が増え脳が活性化する。仕事の能率が上がり、やる気が出て、免疫力がアップ。認知症の予防にもなる。
  2. 生姜(しょうが)――交感神経を活性化し、エネルギー代謝がよくなる。肥満防止に効果。
  3. 柑橘系の植物―――脳の視床下部を刺激しストレスを和らげる。寝つけない時効果が。
  4. ラベンダー ――脳下垂体を刺激、ストレスを和らげ、精神を安定させる。

わずか4つの例ですが、CBD効果は柑橘系植物にもラベンダーにもあります。味と匂いは分離しがたい。理由はモノが咽喉を通った後で鼻が匂いを感じるからです。専門用語でデトロネーザというそうで、人間だけにある能力だとか。話はややこしいけど、ゆったりする、眠くなるCBD効果が現在もてはやされているという情報に、私は未来の恐ろしさを感じてしまったのです。地上には数十万種の匂い物質が交ざり合っていて、人はそれを一つに感じる。その匂いとCBD効果の違いの根本は、CBDは臓器に働きかけるという点です。製作者、提供者は「体に害はありません」と勧めますが、大麻由来の成分を体内に入れて無害とは言い切れないでしょう。今は害を認められていなくても、いつかあるとき―――では遅いのです。大体、人体に害を及ぼす物質は何年、年十年か経って現れるものです。香水をつけた人がCBD入りのコーヒーを飲む??やっぱりヘンでしょう!ゆったりできる、いやされるウンヌンの人体によい嗜好品はたくさんあります。岩茶もその一つです。

(佐野典代)

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