2020-11-23

市中の山居より 第2回

お茶の渋みはタンニンです。タンニンはポリフェノールの一種です。

渋みは人間ばかりでなく、いろいろな動物や昆虫にとっても、ありがたい味ではありません。なのに、なぜ植物には渋みがあるのでしょう? 答えは、渋いタンニンが身を守ってくれるからです。タンニンは子孫を残すための重要な物質なのです。

「あッ、シブイ!」と顔をしかめて(?)、動物も昆虫も、その葉や実を食べません。ところが、「ああ、渋くておいしい!」と好むのは、人間だけです。

渋いタンニンには薬効があります。だらんとなった血管を収縮させたり、下痢を抑えたり。口臭を抑える清涼剤にも使われています。(参考資料「植物はなぜ薬を作るのか」斎藤和季著 文春新書/2020年11月23日)

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